(症状と原因、対応のポイント)

  • 1.症状のタイプと原因

    顔がほてり赤くなってしまうということで悩むのが赤ら顔の典型的な症状になります。

    ただ、顔がほてって赤く見えるといっても、詳しく見てみると、いろいろな症状のタイプがあります。

    ここでは便宜上、4つのタイプに分類して赤ら顔の症状の現れ方を説明させて頂きます。

    1)緊張性の赤ら顔

    これは赤面症と言われることも多いですが、人前での緊張やストレス、恥ずかしさから頬や耳たぶが、パッと赤くなるタイプです。

    小学校の高学年から中学生位の時に、たまたま顔が赤くなるような出来事があり、これが「キッカケ」になって悩むようになることが多いものです。

    また、逆に顔色が白すぎて悩むという、逆赤ら顔と言っても良い症状に悩む人もいます。

    この逆赤ら顔は、女性よりも男性に多く見られるように思います。

    そして、この逆赤ら顔に悩む男性は自分が青白い顔をして男らしくないと感じ「赤チン」などを塗ったりして誤魔化していることも多いものなのです。

    2)アレルギー性の赤ら顔

    アルコールを飲んだときに人一倍顔が赤くなりやすい人がいますが、このタイプがアレルギー性の赤ら顔と言って良いのではないかと思います。

    また、冬などに寒い屋外から暖房の効いた部屋の中に入った時に顔が赤くなりやすい人もいます。

    このようにアルコールとか温度変化に伴って顔が赤くなるタイプです。

    3)美容性の赤ら顔

    女性で皮膚が薄く、鼻周りや頬のあたりの血管が透けて見えて赤くなりやすい人がいますが、こういう人が洗顔やお化粧を念入りに行なうことで赤ら顔になってしまうというタイプです。

    人間の顔の皮膚の角質層は100分の2ミリ程度しかないと言われており、日頃の何気ない洗顔やお化粧でも皮膚が削れていることが多いものなのです。

    そして、皮膚が薄くなると、より血管が透けて見えやすくなり顔が赤くなってしまうのです。

    4)炎症性の赤ら顔

    ニキビや吹き出物、かぶれ、脂漏性皮膚炎などで肌が荒れ炎症が起こるために顔が赤くなってしまうタイプです。

    5)その他の赤ら顔

    「酒さ」や毛細血管拡張症など、心臓疾患や膠原病、更年期障害が原因になっている赤ら顔もあります。

    このような病気が原因になっている赤ら顔の場合は、その時の状況に関わらず顔が赤みを帯びていることが多いものです。

    上に書かせていただいたように、同じ赤ら顔でも症状の現れ方には色々な形があります。

    ただ、問題になるのは、自分の顔が赤いということで常にここに注意が向き、悩んでしまう状態の場合になります。

  • 2.対応のポイント

    今、上に書かせていただいた5つのタイプの赤ら顔のうち2から5については、病院で診てもらい、レーザー対応やスキンケア、薬や手術で対応をしていくことが大切だと思います。

    しかし、1の緊張性の赤ら顔の場合は症状だけに目を向けた対策では、むしろ逆効果になってしまうことが多いものなのです。

    ですから、緊張性の赤ら顔の場合は顔がほてり赤くなるという症状だけに目を向けた対応ではなく、森田療法の学習によって対応していった方が良いと言えるのです。

    つまり、森田療法の学習をしていく中で赤ら顔の症状を「あるがまま」に受け止めることが出来るようになると、この結果として症状が治ってくるものなのです。

    症状の裏に隠された、人から好かれたいという本来の欲求に沿って目的本位に行動していくことで、少しずつ赤ら顔の症状を「あるがまま」に受け止めることが出来るようになってくるのです。

    ですから、こうしうていくことが結果的にもっとも効果的な対応になると思います。