縁起恐怖


(症状と原因、薬に頼らない克服のための説明)

1.症状の特徴

縁起恐怖は強迫神経症の症状になります。

しかし、認知行動療法などでは強迫性障害の一種として縁起恐怖症という呼び方をすることもあると思います。

いずれにしても、4とか9といった数字や方角が気になってしまうという形で現れてくる症状になります。

4とか9といった数字が縁起が悪いからということで避けて、自分の好きな数だけ繰り返して行動してしまうという状態になっている人が多いものなのです。

また、鬼門などの方角が気になったり、風水に必要以上に凝ってしまうというのも縁起恐怖の症状に入ると言って良いと思います。

また、中には「おみくじ」で凶が出たからということで必要以上に気にしてしまう人もいます。

また、霊能者の言葉に影響を受けて行動が制限されてしまう人もいますが、これなども縁起恐怖に「とらわれ」ている状態だと言って良いと思います。

また、スポーツ選手や商売をしている人などでは、ゲンを担ぐことも多いですが、これが行き過ぎて、「とらわれ」が出来た状態が縁起恐怖に陥っている状態だと言っても良いと思います。

なお、縁起恐怖の場合には、統合失調症のような心の病気とは異なり、自分自身でも馬鹿げたことをしていると気づき、心の中に葛藤を持っているのが特徴だと言って良いと思います。


2.症状の原因

縁起恐怖に悩んでいる人は潔癖症不完全恐怖に悩んでいることも多いものです。

これは縁起恐怖に悩む人は、何事も100%完全でないと気がすまないという完璧主義の傾向が強からだと言えるのです。

これは神経質性格の特徴の1つでもあるのですが、こういう完璧主義、つまり完全欲の強さが縁起恐怖の根本的な原因だと言って良いと思います。

つまり、うつ病や統合失調症といった心の病気の場合とは異なり、脳とか神経といった体のは異常が見られないものなのです。

そして、数字や方角など、気になる原因を排除しようとして、縁起の悪いことを避け、占いやジンクスにこだわるような行動を繰り返してしまうことで、ますます縁起恐怖の症状を強くしてしまうものなのです。

森田療法では、これを気分本位の行動と言っていますが、こういう縁起恐怖の症状だけに目を向け、これを無くそうとして行動してしまうことで、逆に余計に症状を強くしてしまうものなのです。

ですから、神経質性格を持ち、気分本位の誤った方向の行動を繰り返してしまうことが縁起恐怖の根本的な原因になると言って良いと思います。

つまり、症状に引きずられ気分本位の行動を取ることで縁起恐怖の症状を、ますます強くしているのです。


3.薬に頼らない克服方法

今は縁起恐怖の場合でも強迫性障害(OCD)の1つだと言われ、抗不安薬などの薬を飲むことで治療を受けている人が多いと思います。

しかし、先ほども書きましたが、縁起恐怖は脳や神経といった体の異常から起こる症状ではないのです。

縁起が悪いことをすると、何か良くないことが起こるという不安に対する「とらわれ」が原因なのです。

ですから、森田療法の学習をしていく中で目的本位の行動を積み重ね「とらわれ」が解消されてくれば、これに比例して治ってくるものなのです。

つまり、縁起が悪いことをすると何か良くないことが起こるのではないかという不安はそのままに目の前の「なすべきこと」をこなしていくという、目的本位の行動を取るようにしていくことが縁起恐怖克服のための一番確実な方法になると言えるのです。


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