(症状のチェックと原因、克服方法の解説)

  • 1.はじめに

    女性同士であれば、それほど緊張や不安を感じることなく接することが出来るけれど、男性に対しては異常に緊張や恐さを感じてしまい、思うように接することが出来ないという人も多いものです。

    これが一番の悩みになっているのが、いわゆる男性恐怖症と言われている症状になります。

    このページでは、今、現実に男性恐怖症に悩んでいる方を対象にして書かせていただきました。

    最近、生涯未婚率が高くなっているという話を聞くことが多いですが、この中には男性恐怖症のために、思うように恋愛や結婚が出来ないという女性の影響もあるのではないかと思います。

    いずれにしても、今、男性恐怖症に悩んでいる方にとって、このページの内容が参考になれば幸いです。

  • 2.男性恐怖症とは

    この症状は男の人が苦手で恐く感じてしまうために、触れられたりすると強い不安感を感じる、このために一緒にいることに耐えられないということで、思うように男性と接したり恋愛関係を築くことが出来ないというパターンで現れることの多い症状になります。

    一般的には、思春期以降、結婚するまでの若い女性に多く見られる症状ですが、これ以外の女性や、中には男性にも関わらず、この症状に悩んでいるケースもあると言われています。

    そして、男性恐怖症には過去に男の人から受けた心の傷、つまり、トラウマが原因になっている場合と、神経症の「とらわれ」が原因になっている場合の二通りがあると言って良いと思います。

    トラウマの例としては強姦やレイプ、痴漢の被害に遭ったとか、言葉によるセクハラ、失恋などの辛い恋愛体験、父親や兄弟、親戚といった身近な男性からの性的虐待、子供の時の男子生徒からのいじめの経験などがあります。

    神経症の「とらわれ」が原因になっている例としては、赤面症や視線恐怖症、対人不安といった対人恐怖症に含まれる症状が、特に男性に対して強く起こってくるものだと考えて良いと思います。

    なお、比率的にはトラウマが原因になっている場合よりも神経症の「とらわれ」が原因になっている場合の方が多いと思いますので、このページでは神経症の「とらわれ」が原因になっている男性恐怖症をメインにして説明させて頂きます。

  • 3.症状のチェックと診断

    もしかしたら自分は男性恐怖症になっているのではないかと心配になっている人も多いことと思います。

    こういう方のためにチェック項目をまとめてみましたので自己診断のための参考にしてみて下さい。

    下記のチェック項目に思い当たることの多い人は男性恐怖症の状態になっていると考えて良いと思います。

    1)男の人に対して不安や恐怖を強く感じる。
    2)男性が近づいてくるだけで威圧感を感じる。
    3)話したり体が少し触れるだけでも赤面してしまう。
    4)密着するようなスペースに男性がいると、動悸が起こる。
    5)話すとか触れられるだけではなく、近づくだけで耐えられない。
    6)男性のことを考えるだけで嫌悪感や恐怖感を抱いてしまう。
    7)男子社員が下ネタを話すのを聞くだけで、吐き気をもよおしてしまう。
    8)エレベーターや電車などで男性がいると恐怖から過呼吸になる。
    9)男の人からの視線に恐怖を覚えてしまう。
    10)若い男の子と話したりするだけで緊張し、発汗してしまう。
    11)男らしい体型やしぐさに不快感を感じてしまう。
    12)男性が側にいるだけでも緊張してしまう。
    13)男の社員と2人きりでいると緊張し気分が悪くなる。
    14)男性と2人きりでいると緊張や恐怖からめまいが起こる。
    15)男の人が側にいると普段通りに考えられなくなる。
    16)彼氏が側にいると何時ものように話が出来なくなる。
    17)筋肉隆々で体が大きく、力の強そうな男に恐怖を感じる。
    18)ネクタイを締めたサラリーマン風の男性に嫌悪感を抱いてしまう。

  • 4.男性恐怖症と共通する神経症の主な症状

    男性恐怖症の症状は上記のチェック項目にも挙げさせて頂きましたが、神経症の代表的な症状である対人恐怖症(あがり症、社会不安障害)と共通している点が多いと思います。

    このため、参考までに、この共通する症状を挙げさせて頂きます。

    1)赤面症
    この症状は赤面恐怖とも言われる対人恐怖症の代表的な症状になりますが、男性恐怖症に悩んでいる時にも最も表れやすい症状だと言えます。
    具体的には、男性と目が合ったり少し話したりするだけで、顔が真っ赤になってしまうという形で現れてきます。

    2)吐き気恐怖
    この症状は本来、人前で吐いてしまい、無様な姿をさらすことになったらどうしようという不安から起こることが多いものです。
    しかし、男性恐怖症の場合には男の人に対する嫌悪感や恐怖感から吐き気が起こることが多いものです。

    3)劣等感
    男の人の前だと緊張してしまい、うまく話せなくなってしまうというのが男性恐怖症に悩んでいる時の特徴ですが、こういう時は自分の容姿や性格に対する劣等感が強くなっていることが多いものなのです。

    4)動悸
    この症状は本来、不安神経症やパニック障害の場合に良く見られる症状になります。
    しかし、男性恐怖症の場合にも、男の人の前で緊張や恐怖から動悸が激しくなることが多いものなのです。
    ですから、この場合は不安神経症やパニック障害の場合の「死の恐怖」から来るものとは異なり、対人恐怖症の場合の特徴である「社会的な死の恐怖」から起こると考えて良いと思います。

    5)過呼吸
    この症状も4の動悸と同様に不安神経症やパニック障害の場合に見られる症状になります。
    しかし、男性恐怖症の場合でもエレベーターなどの密室状態で男の人と二人だけになったりした時に極度の恐怖から過呼吸になることがあるものなのです。

    6)不潔恐怖
    性的被害にあった後などに、男性の体液などで自分の体が汚れているような気がして何度も体を洗わずにはいられないという状態になることもあるものなのです。
    そして、これが「キッカケ」になって不潔感にとらわれるようになってしまうことが多いものなのです。

    7)外出恐怖
    強姦やレイプ、痴漢の被害にあった経験などがあると、街中を歩いていると、「また自分は被害にあうのではないか」という強い不安に駆られてしまい、外出が思うように出来なくなることも多いものなのです。
    そして、これが「キッカケ」になって家から出られず、引きこもり状態になってしまうことも中にはあると思います。

    8)視線恐怖症
    男の店員と目が合うのが怖いので、買い物にも行けないという形で起こることが多いのが、男性恐怖症の場合の特徴になると思います。

    9)多汗症
    この症状は発汗恐怖症と言われることも多いですが、女性の場合、ワキガと共に良く見られる症状になると思います。
    ただ、男性恐怖症の場合は、男の人と接するだけで緊張し、汗がたくさん出てしまうといった形で起こることが多いと思います。

    10)対人不安
    この症状は対人恐怖症や社会不安障害に悩んでいる時に共通して見られるものですが、男性恐怖症の場合は男の人と会う時に赤面や汗などの症状のために変に思われたらどうしようという形で現れてくるものなのです。

    11)対人緊張
    この症状も対人恐怖症や社会不安障害に悩んでいる時に共通して見られる症状ですが、男性恐怖症の場合は、男の人と接している時に緊張し、疲れてしまうという形で現れてきます。

    これらの症状を読んでいただくと、女性恐怖症と対人恐怖症(あがり症、社会不安障害)で共通している点が多いということが理解していただけるのではないかと思います。

  • 5.男性恐怖症に影響すると思われる神経症の症状

    対人恐怖症などの強迫神経症の症状は程度の差はあれ、この症状に対しても影響していると思います。
    特に、下記の症状は男性恐怖症に影響しているのではないかと思います。

    1)口下手
    この症状に悩み、自分が話をするのが下手であるという思いがあると、男の人に対して、ますます緊張や不安を感じやすくなり、男性恐怖症の症状を起こしやすくなると思います。

    2)人見知り
    この症状に悩んでいる時は、元々、苦手な人に対して緊張や不安を感じやすいものですが、特に女性の場合には男の人に対して、この傾向が強くなると思います。
    そして、この結果、男性恐怖症の症状も起こしやすくなると思います。

    3)笑顔恐怖症
    この症状は雑談などをしている時に無理に笑おうとして、笑顔が引きつってしまうことで、相手から変に思われると感じるものですが、これも男性恐怖症の症状を起こしやすくしている原因になっているように思います。

    4)自己表情恐怖
    この症状に悩んでいる時は自分の顔つきに対する劣等感が強くなっているのですが、こういう劣等感があると、男の人に対して緊張や恐怖を感じやすくなり、男性恐怖症の症状を引き起こしやすくなると思います。

    5)自己臭恐怖
    この症状は体臭恐怖とも言われ、ワキガの悩みも含まれます。
    ですから、自己臭恐怖に悩んでいる時は男性恐怖症の症状の1つである、必要以上に汗をかきやすくなるという多汗の症状も起こりやすくなるものなのです。

  • 6.原因

    初めにも書かせて頂きましたが、男性恐怖症にはトラウマが原因になっている場合と、神経症の「とらわれ」が原因になっている場合の二通りがあると言って良いと思います。

    6-1.トラウマの場合

    1)性的な被害

    痴漢や強姦、レイプといった性的な被害を受けた場合は、非常に強い心の傷、つまりトラウマが生まれてしまうものです。
    特に内向的で生真面目なタイプの女性の場合には、このトラウマを一生、引きずってしまうことも少なくないと思います。
    特に父親や兄弟、親戚といった身近な男性から性的な虐待を受けた場合には、影響も大きくなると思います。
    ただ、この場合は、家族内における倫理的な価値観が特殊な場合もあり、性的な被害を受けているにも関わらず、これに気付かず、むしろ、性的なことに対して開放的になってしまうこともあると思います。
    そして、本人は、それほど悩んでいないということも多いと思います。

    2)いじめ

    子供の頃に男子から受けたいじめの経験がトラウマになり、男性恐怖症の症状が起こることも多いと思います。
    具体的には眼鏡をかけているとか、太っているということで、からかわれたりすることで、心に傷を作ってしまう女の子も多いものなのです。
    つまり、からかっている方は、いじめているという認識がなくても、いじめと受け取ってしまうことも多いものなのです。

    3)失恋などの辛い恋愛体験

    信じていた彼氏に裏切られるというのが失恋の一般的なパターンだと思いますが、これは性的な被害や暴力、いじめに匹敵するほどの精神的なショックを受けるものなのです。
    そして、これがトラウマとなり、恋愛し彼氏が出来たとしても、また裏切られたり傷ついてしまうのではないかという不安や恐怖から、全ての男性と接触することが怖くなってしまうという形になりやすいものなのです。
    そして、このために恋愛恐怖症と言われる状態になってしまう人も多いと思います。

    4)暴力的な被害

    父親から虐待を受けていたとか、母親が父親から暴力を振るわれていたのを見て怖い思いをしたとか、恋人や亭主から暴力を振るわれたといった経験があると、これがトラウマになり、男性恐怖症に発展することも多いと思います。
    また、しつけのためと考え、度を越した身体的暴力を繰り返されていると、大人になった時に男性を見ると怖かった父親を想像し、強く威圧感を抱いてしまうようになることもあります。

    5)言葉によるセクハラ被害

    若い女性が会社の上司などから下ネタを頻繁に言われたりすることで男の人に対する嫌悪感を強くし、男性恐怖症に発展するということもあるようです。
    上司や同僚の方では軽い冗談のつもりで言っていても、男性経験が少なく、生真面目な女性の場合には心に傷がつき、トラウマになってしまうこともあるものなのです。

    6-2.神経症の「とらわれ」の場合

    上記のようなショックな経験とかトラウマがなくても男性恐怖症になる女性も多いものです。

    そして、この場合は神経症の「とらわれ」が原因になっていると考えて良いと思います。

    つまり、男の人の前で顔が赤くなったり、視線が気になったり、汗をかいてしまったりすると、これによって自分が変に思われると考え、これらを異常なこととか「良くないこと」と受け止めてしまうことが多いものなのです。

    そして、このように受け止めてしまう結果、顔が赤くなることや視線が気になること、汗をかくことだけに注意を向け、これを自分の意志の力で無くそうとしてしまうことで、ここに「とらわれ」が起こり、かえって、顔が赤くなったりしやすくなり、男性恐怖症の症状になってしまうものなのです。

    つまり、男性恐怖症は男の人から変に思われたらどうしようという不安から起こる対人恐怖症の一種だと言えるのです。

  • 7.原因が神経症ではない場合の治療法

    男性恐怖症の場合も、神経症が原因ではなく、性的な被害など、トラウマが原因である比率は非常に少ないと思います。

    ただ、比率的には少ないですが、トラウマが原因の場合は症状が強く、一生、男性恐怖症を引きずってしまうことが多いと思います。

    このため、その治療も難しい面がありますが、女性恐怖症の場合と同様にカウンセリングや精神分析、認知行動療法、催眠、イメージ療法などの心理的アプローチ、漢方薬による治療、抗不安薬などの薬物療法が行なわれていると思います。

    トラウマの程度が、それほど重くない場合は、カウンセリングなどの心理的アプローチだけで改善してくることも多いと思います。

    しかし、今の精神科や心療内科の病院ではカウンセリングなどの心理的アプローチは時間ばかりかかり効率が悪いということで敬遠される傾向があると思います。

    そして、このため、漢方薬や抗うつ剤、抗不安薬といった薬物療法がメインになっているように思います。

    しかし、こういった薬を飲む事で緊張や不安を感じにくくなり、表面的には男性恐怖症の症状が和らぎますが、これは一時的なものに過ぎませんから、根本的な解決に至らないことが多いと思います。

    そして、この方向では一生、薬を飲み続けなければならないということになってしまう可能性が高いと思います。

  • 8.神経症が原因の場合の克服方法

    今、上にも書かせていただきましたが、男の人が苦手で恐く感じてしまうという男性恐怖症の症状は、神経症が原因の場合は、脳とか身体の異常から来るものではなく、精神的な要因である「とらわれ」、つまり、心の置き所が原因となって起こる症状だと言って良いと思います。

    ですから、男の人に対する苦手意識や恐さ、緊張を和らげるために、抗うつ剤や抗不安薬といった薬を飲んだり、赤面しにくくなるようにと手術をしたりしても、一時的に良くなったように感じるだけに過ぎないのです。

    つまり、また少し経つと緊張や赤面といった症状が起こるようになってしまい、男性恐怖症の症状がぶり返し、いつまで経っても治らないということになりやすいものなのです。

    しかし、対人恐怖症の場合と同様に、森田療法の学習をしていく中で自覚が深まり、緊張や赤面といった症状に対する受け止め方が変化し、精神的な原因である「とらわれ」が薄れてくると、この結果として男性恐怖症の症状が改善してくるものなのです。

    つまり、森田療法の学習をしていく中で、男の人の前での苦手意識や恐さ、緊張、赤面などの症状を「あるがまま」に受け入れることが出来るようになると、この結果として男性恐怖症の症状が治ってくるということなのです。

  • 9.まとめ

    男性恐怖症について、色々書かせて頂きましたが、神経症が原因の場合であればMTカウンセリングを通して森田療法の学習をしていく中で症状を克服することが出来ると思います。

    このサイトの無料診断のページから、あなたの今の悩みや症状のことなどを書いて送って頂ければ、MTカウンセリングに適用できるかどうかを判断させて頂きますので、ご利用いただければと思っております。