(唾液恐怖症の原因と克服方法の解説)

  • 1.はじめに

    生唾を飲み込むといった言葉もあるように人前で唾を飲み込む行為は、他人にあまり良い印象を与えないものです。

    そして、このために、人前で唾を飲み込む時の音が側にいる人に分かり変に思われていると感じ、悩んでしまう人も多いものなのです。

    これが唾液恐怖症と言われているものなのですが、このページでは、この悩みついて解説させて頂きます。

  • 2.唾液恐怖症とは

    これは唾を飲み込む音が人に伝わり嫌がられていると感じ悩む症状です。

    おなら恐怖症や口臭恐怖の場合は臭いが気になるのですが、唾恐怖の場合は音が気になるということになります。

    なお、人によっては唾を飲み込む時に喉仏が動くことで人から変に思われると感じ、これが気になってしまう場合もあります。

    また、唾を飲み込むという行為自体よりも口の中に溜まる唾液が気になってしまうという場合もあります。

    中には普通は無意識に行っている唾を飲み込む行為や息をする行為を意識してしまうことで、常にこれが気になってしまうという人もいます。

    いずれにしても、この唾液恐怖症も一つの観念にとらわれているということで、強迫神経症の症状の一つになると言って良いと思います。

  • 3.唾液恐怖症かどうかのチェック

    具体的にどういう形で起こるかということを内容が重複している部分もあると思いますが、思いつくまま箇条書きにしてまとめてみました。

    これらの中に、もし思い当たるものがあれば、あなたの悩みは唾液恐怖症の可能性が高くなると思います。

    1)人前でつばを飲み込むときの音が気になってしまう。
    2)唾の音が人に聞こえると思うと余計に唾液が出る。
    3)緊張して思わず唾をゴックンと飲み込んでしまう。
    4)唾液を飲み込むときの嚥下音が人に聞かれているようで恥ずかしい。
    5)授業中に唾が出てきて、飲み込むと音が鳴って恥ずかしい。
    6)唾液が口の中に大量にたまり辛い。
    7)人と一緒にご飯を食べる時に自分の飲み込む音が気になる。
    8)唾のことばかり気になり勉強に集中できない。
    9)唾を飲み込む時に喉仏が動き、嫌がられているように感じる。
    10)飲み込む音が鳴って周りの人に嫌な顔をされる。
    11)唾を飲み込む音が周りの人を不快にしているようで心配。
    12)職場で仕事中に唾が溜まり気になってしまい辛い。

  • 4.唾液恐怖症の時に起こりやすい悩み

    唾のことにとらわれている時に起こりやすい症状としては次のようなものがあります。

    1)腹鳴恐怖症
    これはお腹が空いた時などにグーグーとなる音が側にいる人に気付かれ、変に思われると感じる悩みになります。
    学校の授業中など周りが静かな状況の時にお腹が鳴り、みんなから指摘されたりすると、これがキッカケになりお腹の鳴る音にとらわれやすいものです。
    そして、これも自分の出す音が気になるという点で唾液恐怖症と共通する部分があると思います。

    2)嚥下(えんげ)障害
    これは高齢者に起こりやすい老化に伴う身体的な原因から起こるものではなく、とらわれ等の心理的な原因から起こる場合の話になります。
    具体的には食べ物が飲み込みにくいと感じる症状ですが、唾液恐怖症に悩み唾の飲み込みに注意が向いている時は食べ物や飲み物の飲み込みにくさを感じやすくなる可能性が高くなると思います。
    つまり、喉の異物感や違和感、飲み込みにくい感じにとらわれてしまうのが、この悩みの特徴ですが、唾に対する違和感を感じている時には、ちょっとしたキッカケで喉の違和感も感じやすくなるのではないかと思います。

    3)視線恐怖症
    これは人目が気になるという悩みですが、唾のことで悩んでいる時にも同じように起こってきます。
    誰でも自分自身に対する何らかの劣等感や引け目を感じている時は、どうしても人目が気になってしまうものだと思います。
    ただ、これはむしろ自然な感情の表れであり病的なものではないと言って良いと思います。
    しかし、視線恐怖症の場合は必要以上に人目自体が気になるという点で病的な面が強くなると思います。
    そして、これも「とらわれ」が絡んでいる場合の特徴ということになります。

  • 5.唾液恐怖症に影響すること

    例えば、唾が口の中に溜まり、いつ飲み込んだら良いかと、これが気になってしまうのも唾液恐怖症の場合の特徴ですが、これは一人でいる時には起こらないことなのです。

    つまり、周りに人がいるという状況の下で起こってくる悩みだと言えるのです。

    こういう意味で一見、喉とか口の中の異常のように思えますが、実際は人から変に思われたらどうしようという不安から来る症状ということになるのです。

    そして、このように人目が異常に気になってしまうというのは人から良く思われたいという欲求が人一倍強いからだと言えるのです。

    そして、こういう欲求の強さというのは神経質性格の特徴の1つになることなのです。

    ですから神経質性格の特徴を持っているかどうかが大きく影響してくると言って良いと思います。

  • 6.私の体験から唾液恐怖症について言えること

    私も高校の頃、一時、口の中に溜まる唾のことが気になった時期があります。

    唾を飲み込む時の音や喉が動くことで側にいる同級生から変に思われるのではないかと感じ、かえって口の中に唾が溜まりやすくなったことがあります。

    ただ、私の場合は、これは一時的なものだったと思います。

    そのころの私は赤面や頻尿の悩みがあり、この方に注意が向いていたために唾のことにとらわれずに済んだのだと思います。

    「人間は同時に2つのことに注意を集中することは出来ない」という言葉もありますが、何か別のことに注意が向いていれば唾には注意が集中せず、これにとらわれることはないのだと思います。

    こういう意味で、唾液恐怖症に悩むようになるかどうかは他に悩みがなく、たまたま、何らかのキッカケで唾の方に注意が向くような出来事が起こるかどうかで決まってくるのではないかと思います。

  • 7.原因

    唾液恐怖症になるかどうかは基本的には神経質性格を持っているかどうかで決まると思います。

    さきほども書かせて頂きましたが、人から良く思われたいという欲求が強ければ強いほど人から変に思われたらどうしようという不安も強くなるものなのです。

    そして、こういう欲求の強さというのは神経質性格の特徴から来るものなのです。

    ただ、神経質性格の人間が全て唾のことに悩むようになる訳ではありません。

    それではなぜ、唾のことに悩むようになるかということになりますが、これは、その人の価値観というか物の考え方が影響するのだと思います。

    つまり、人前で唾を飲み込むことが人から変に思われる恥ずかしいことなんだという考えがあると、どうしても、唾のことにとらわれやすくなるものなのです。

    また、唾のことが気になってしまう時に、これは良くないことだと考え無理に気にしないようにしようとしたり、気を紛らわせるための行動を取ってしまうものなのです。

    しかし、これは一時的には楽になれたとしても長い目で見ると、ますます唾に対する「とらわれ」を強くしてしまうことになるのです。

    ですから、こういう誤った考えに引きずられて行動してしまうことも原因の1つになっているのだと思います。

  • 8.「とらわれ」が原因ではない場合の対応

    唾のことが気になってしまうという悩みにおいても「とらわれ」が原因ではなく体の病気が原因で実際に唾液の出る量が多くなっているという場合もあると思います。

    そして、この場合には元になっている病気を治すことが大切になってきます。

    なお、「とらわれ」が原因かどうかは唾の悩みがどういう状況の時に気になるかで判断できると思います。

    つまり、一人でいる時とか寝ている時には唾のことが気にならず、周りに人がいる時に気になるといった場合は「とらわれ」が原因になっていると考えて良いと思います。

    つまり、体の異常から起こっている場合は一人でいる時とか寝ている時でも唾の出る量が多くなったりするものなのです。

    また、病院で検査してもらうことで体の異常が原因かどうかの判断が出来ると思います。

  • 9.「とらわれ」が原因の場合の克服方法

    この場合は体には異常がありませんから唾のことが気になりながらも、これに引きずられずに目の前の「なすべきこと」をこなしていくということが大切になってきます。

    これが目的本位の行動ということになるのですが、森田療法の考え方を参考にしながら目的本位の行動を積み重ねていくと「行きつ戻りつ」しながらも唾に対する「とらわれ」は薄れてくるものなのです。

    そして、この結果として唾液恐怖症を克服することが出来るものなのです。

  • 10.まとめ

    唾液恐怖症について説明させて頂きましたが、あなたの今の悩みと通じるところはあったでしょうか。

    もし、少しでも心当たりのある方は、こちらのページから今の悩みのことなどを書いて送って下さい。

    こうして頂ければ、送って頂いた内容を拝見し、あなたの今の悩みが森田療法の学習により克服できるかどうかを判断させて頂きます。