(心配症の原因と克服方法の解説)

  • 1.はじめに

    先のことが心配になってしまうというのは誰にでもあることだと思います。

    ただ、性格的に心配性の人の場合は、この傾向がさらに強くなります。

    そして、こういう人が毎日のように色々なことが気になり、慢性的に心配ばかりしている状態になったのが、このページで取り上げている心配症ということになります。

    人前で話をしなければならないような状況を前にして、うまく話せなかったらどうしようと心配になり、仕事や勉強が手に付かないといった形で表れてくることが多いです。

    また、特に苦手なイベントがない時でも、ふと、自分がガンなどの重病になったらどうしようと、これが常に心配になってしまう人もいます。

    このように、どうなるか分からない先のことが必要以上に心配になってしまうことで悩んでいる人も、世の中には多いものなのです。

    このページでは、こういう方のために少しでもお役に立てればと思い、心配症に関する情報をまとめさせて頂きました。

    ですから、心当たりのある方は参考にして頂ければと思っております。

  • 2.心配症とは

    心配症は予期恐怖とか心配性とも言われますが神経症に悩んでいる時に共通して見られる症状になります。

    仕事や自分の将来に対する不安や恐怖が強いという形で現れるタイプや、みんなの中でまた、自分だけが浮いてしまうのではないかと感じるタイプがあります。

    いずれにしても、どうなるか分からない先のことに対して不安や恐怖を常に感じている状態が心配症の特徴になります。

    もともと完全欲の強い神経質性格の人は過去のことを後悔したり未来に対して不安を感じやすい傾向があるのですが、神経症に悩んでいる時は特にこの傾向が強くなっているものなのです。

    こういうことから、心配性は反省や後悔とペアになって現れる神経症で悩んでいる時の特徴の一つだと言って良いと思います。

    なお、心配性という特徴自体は神経質性格から来るものであり特に問題になることではないのですが、これが過度になり慢性化すると心配症ということになり神経症の症状の1つになります。

  • 3.心配症かどうかのチェック

    具体的な起こり方を下にまとめましたので、参考にしてみて頂ければと思っております。

    これらの項目の中に、もし当てはまるものがあれば、おなたの悩みは心配症の可能性が高くなると思います。

    1)次々と心配なことが頭に浮かぶため落ち着けない。
    2)問題が起こったらどうしようと突然頭に浮かんでくる。
    3)家族から心配し過ぎだと言われることがある。
    4)子供の頃から、色々なことが心配になりやすかった。
    5)他人から悩み過ぎだと言われたことがある。
    6)自分が不当に扱われたと思う時、何時までもクヨクヨする。
    7)みんなとの楽しい時間を心配事で台なしにしたことがある。
    8)自分の健康について必要以上に考えてしまう。
    9)死のことを考え、不安になることがある。
    10)お金がなくなったらどうしようと心配で眠れなくなることがある。
    11)心配で目の前のことに手が付かなくなることがある。
    12)何度も同じことを考え堂々巡りすることがある。
    13)心配な時に大丈夫だと言われても安心出来ない。
    14)うまくいっている時でも安心できない。
    15)優柔不断で物事を先延ばししやすい。
    16)良い面よりも悪い面に目が向きやすい。

  • 4.心配症の時に同時に起こりやすい悩み

    次々と心配なことが頭に浮かび落ち着いて生活できない状態の時は下記のような悩みを抱えていることも多いものです。

    1)不完全恐怖
    これは強迫神経症に含まれるものですが、自分の取った言動に何らかの落ち度があると感じ、何度も確認しに行ったりしてしまうものです。
    仕事で書類を作った時に誤字や脱字が気になり何度も確認してしまうために、書類を仕上げるのに長時間かかってしまうという形で現れることもあります。
    つまり、不完全恐怖に陥っている時は何事に対しても100%完全を求めてしまうために、客観的に見れば何の問題もないところでも躓いてしまうものなのです。
    そして、必要以上に時間がかかったり、常に不満や不安を感じることになっているものなのです。

    2)地震恐怖
    火山国である日本は地震が起こることが多いために、また地震が来たらどうしようと不安や心配を感じることが多いのではないかと思います。
    しかし、神経質性格の特徴を持っている人の中には、この地震のことが常に気になり毎日の生活を送る上で支障が出てしまうこともあるものなのです。
    特に一度大きな地震を経験したりすると、これがキッカケになり地震恐怖に陥ってしまうことが多いと思います。
    つまり、これは心配の対象が地震に向いた場合だと言っても良いと思います。

    3)疾病恐怖
    これは自分がガンなど命に係わるような重病になるのではないかとか、すでに重病にかかっているのではなかと心配や不安を感じてしまう状態になります。
    そして、このために色々な病院に行き検査を繰り返したり、心配で夜眠れなくなったりすることも多いものなのです。
    また、常に病気のことが頭にあるために毎日の生活の中での「やるべきこと」がおろそかになり生活に支障が出てきてしまうことも多いものなのです。

  • 5.心配症に影響すること

    心配症の場合も他の神経症の場合と同様に「内的要因」と「外的要因」が影響すると思います。

    「内的要因」は、その人が神経質性格の特徴を持っているかどうかということになります。

    観念的傾向の強さや完全欲の強さといった特徴が、これから先のことに対する不安や心配を感じやすくさせるものなのです。

    そして、こういう特徴を持った人が何らかの心配を感じるような出来事を経験することで、ある特定のことに対して「とらわれ」が出来てしまうのです。

    例えば、大きな地震に遭遇した人が、この出来事を境にして、また地震が来たらどうしようという不安に対してとらわれやすくなるものなのです。

    つまり、心配症と言っても、その対象は個人個人で異なってくるものなのです。

    ある人は自分の健康のことに対して「とらわれ」が出来、ある人は他人からどう思われるかと人間関係のことに対して「とらわれ」が出来、また、ある人は地震や台風など天災のことに対して「とらわれ」が出来るということになるのです。

  • 6.私の体験から心配症について言えること

    私も含めてですが、神経質性格の特徴を持っている人間は元々心配性の傾向が人一倍強いものなのです。

    そして、このために何らかの出来事が「きっかけ」になり心配症に悩むようになるのです。

    ですから、神経質性格の特徴を持っていない人であれば同じ出来事を経験したとしても心配症に悩むようにはならないと言えるのです。

    また、たとえ神経質性格の特徴を持っていたとしても心配になるような出来事に出会わなければ心配症に悩むようにはならないと言えるのです。

    なお、色々なことが必要以上に心配になってしまうというのは「とらわれ」から起こる場合が多いと思います。

    中には脳とか神経の異常から起こる心の病気に伴って色々なことが心配になってしまう状況になることもあると思いますが、この場合は心配症ということにはならないと思います。

  • 7.原因

    さきほど、「心配症に影響すること」の中でも書かせて頂きましたが原因は「内的要因」と「外的要因」の2つだと言って良いと思います。

    繰り返しになりますが「内的要因」は神経質性格を持っているかどうかということになります。

    そして、「外的要因」は、その人にとって大きな心配をした経験ということになります。

    つまり、神経質性格の特徴を持った人が、こういう経験をすることで「とらわれ」が出来、心配症に悩むようになるということなのです。

    ただ、ここに至る過程では森田療法で言っている気分本位の行動の積み重ねということが影響してきます。

    つまり、大きな地震を経験した人が、また大きな地震に合ったらどうしようという不安に引きずられ気分本位の行動を繰り返してしまうことで、逆にますます不安を大きくし「とらわれ」が出来ることになってしまうのです。

    つまり、大きな地震に合ったらどうしようという不安だけに目を向け、これを無くそうとして引っ越しをしたり、祈祷やおまじないをしたり、抗不安薬などの薬を飲んだりといった行動を取ってしまうと、一時的には不安は治まりますが長い目で見ると逆にますます不安を強くし「とらわれ」が出来るようになってしまうということなのです。

  • 8.「とらわれ」が原因ではない場合の対応

    「とらわれ」が原因ではなく色々なことが心配になってしまうのは先ほども書かせて頂きましたが脳や神経の異常などから起こる心の病気の場合ということになると思います。

    そして、この場合は元になっている心の病気の治療が必要になってくると思います。

    今は心の病気に対する優れた薬が色々ありますので、これらによって対応していくのが一般的な形になっているのではないかと思います。

  • 9.「とらわれ」が原因の場合の克服方法

    「とらわれ」から起こる心配症は神経症の一種ということになりますので、この場合は森田療法の学習によって対応していくのが最も効果的な克服方法になると思います。

    森田療法では不安や心配はそのままに目の前の「なすべきこと」をこなしていくという「目的本位の行動」を積み重ねていくのが基本になります。

    ただ、この前提として感情に対する考え方など森田療法の理論を頭に入れておくことが大切になってきます。

    つまり、ただ闇雲に頑張っても、これでは、なかなか思うような効果は期待できないものなのです。

    森田療法の理論を頭に入れた上で行動の仕方を変えるようにしていくことが大切になってくるのです。

    つまり、こうしていく中で「目的本位のクセ」が身に付いてくると、これに比例して「気分本位のクセ」が直り、この結果として「とらわれ」が薄らいでくるものなのです。

    そして、この結果として心配症を克服することが出来るものなのです。

  • 10.まとめ

    今まで心配症について私自身の経験も踏まえた上で書かせて頂きましたが、共感できるところはあったでしょうか。

    もし、少しでも共感できるところがあった方は、こちらの神経症無料診断のページから、今のあなたの悩みのことなどを書いて送って下さい。

    こうして頂ければ、送って頂いた内容を拝見し、あなたの今の悩みが森田療法の学習により克服できるかどうかを判断させて頂きます。