(吃音恐怖の原因と克服方法の解説)

  • 1.はじめに

    緊張すると初めの言葉を繰り返してしまうとか、言葉を引き伸ばしてしまう、初めの言葉が詰まってしまうといった形で現れるのが、一般的に言われている吃音ということになると思います。

    しかし、こういう一般的な吃音と似ているけれど、全く異なる悩みというものもあるのです。

    それが、このページで取り上げている吃音恐怖と言われているものになります。

    これは自分がまた、どもってしまうのではないかと予期不安を感じるところに特徴があります。

    そして、傍から見る以上に、本人が吃音のことで悩み、不安になっているということも特徴になると思います。

    こういう意味で、今、このページをご覧になられている方は純粋な吃音症というよりも、吃音恐怖の可能性が高いのではないかと思います。

    そして、この場合は森田療法の学習により今の悩みを克服することが充分、可能なのです。

    ですから、このページの内容を参考にして頂き、解決の糸口を見つけて頂ければと思っております。

  • 2.吃音恐怖とは

    また会話の途中で言葉がどもったらどうしようとか、電話に出る時に最初の言葉が詰まったらどうしようと不安になってしまうのが吃音恐怖と言われている悩みになります。

    一般的に言われる吃音症は、初めの言葉を繰り返したり、言葉を引き伸ばしてしまったり、初めの言葉が詰まってしまうということが継続して起こります。

    しかし、吃音恐怖の場合は、たまたま、何かの加減で言葉がどもったり、詰まったりしたことが忘れられず、また、同じように言葉がどもったり、詰まったらどうしようと不安になってしまうものなのです。

    ですから、予期不安を感じるかどうかが異なる点だと言って良いと思います。

    最近は言葉を「噛む」という言い方をすることも多いですが、このことで本人が悩んでいるということになれば、これも吃音恐怖の一種になると思います。

    ただ、この吃音恐怖は純粋な吃音とは全く異なるものなのです。

    純粋な吃音の場合は言語障害の一種と考えることが出来、遺伝やストレス、脳内調節系の異常が原因になっていると言われています。

    しかし、吃音恐怖は体や心の異常から来るものではなく、言葉が詰まってしまうとか、思うように発音できないことで人から変に思われるという不安に対する「とらわれ」が原因になっているものなのです。

    人と話している時に、どもってしまうのではないか、言葉が出なくなってしまうのではないかと、この予期不安が強くなっている状態だと言えるのです。

    つまり、吃音恐怖も、人の目や思惑を気にするという点で顔が赤くなる悩みや汗をかく悩みなどと同様に人間関係の悩みの一つに入るものなのです。

  • 3.吃音恐怖かどうかのチェック

    具体的な現れ方をいくつか紹介させて頂きますので、これらの項目をチェックして、ご自分の今の状態が当てはまるかどうかを確認してみて頂ければと思います。

    そして、このチェックリストの項目が当てはまるかどうかで、今のあなたが吃音恐怖の状態に陥っているかどうかが大まかな判断が出来ると思います。

    1)どもった時の恥ずかしさを忘れることが出来ない。
    2)なかなか言葉が出てこず、周りの人から変に思われたように感じる。
    3)また、電話で言葉が詰まったらどうしようと不安になる。
    4)緊張すると、どもったり言葉が出てこなくなったりする。
    5)電話で自分の会社名を言う時に初めの言葉がスムーズに出てこない。
    6)また、どもるのではないかと不安で人と会うのを避けてしまう。
    7)どもらずに話せるようにと話し方教室に通ったことがある。
    8)人からは、それほど、どもっていないと言われる。
    9)どもったことで周囲の人から笑われた経験がある。
    10)結婚式の祝辞を頼まれたが、上手く話せるか不安で憂鬱。

  • 4.吃音恐怖に陥っている時に同時に起こりやすい悩み

    また前と同じように、どもって恥をかいたらどうしようと吃音の不安に悩んでいる時は下記のようなことでも悩んでいることが多いと思います。

    1)劣等感
    人前で言葉が詰まってしまうとか、スムーズに言葉を発声できないということで、周りの人から変に見られているのではないかとか、見下されているのではないかと劣等感を感じていることも多いものです。
    これは吃音恐怖に悩むような人は人一倍、「生の欲望」の強い神経質性格の特徴を持っていることが多いからなのです。
    神経質性格を持っている人は人一倍、欲望が強く完全欲も強いために、自分のちょっとした欠点を重大視しやすい傾向があると思います。
    そして、このために、人と話している時に言葉が詰まったり、どもったりした経験があると、これで自分は人前で恥をかいたと感じてしまい、大きなショックを抱いてしまうことが多いものなのです。
    そして、また、あの時と同じように言葉が詰まったり、どもったらどうしようと不安になってしまうものなのです。
    そして、こういう不安だけに目を向け、人と会うことを避けたりしていると、一時的には不安にならずに済みますが、この繰り返しの中で、ますます不安を強くすることになってしまうのです。
    そして、これに比例して劣等感や自信のなさも強くしてしまうものなのです。

    2)人目が気になる
    会社の職場など、大勢の人がいる中で電話を受けたりした時に周りの人目が気になり、緊張し、どもってしまうということも多いものなのです。
    そして、こういった恥ずかしく無様だと感じる経験をすると、これが「きっかけ」になって人目が気になるようになってしまうことも多いものなのです。
    これは吃音恐怖に限らず、人間関係における悩みに共通することの1つだと言って良いと思います。
    そして、常に人目を気にして、ビクビクしながら過ごすことになっている人も多いものなのです。

    3)逃げ腰になる
    これは、今、上にも書かせて頂きましたが、「また、どもったらどうしよう」という不安だけに目を向け、これを無くそうとしてしまうと、人と会うことを避けたり、どうしても逃げ腰になりやすいものなのです。
    そして、これは森田療法で言っている気分本位の「はからい」の行動になることですから、一時的には楽が出来たとしても、長い目で見ると、ますます不安や悩みを強くすることになってしまうのです。

  • 5.吃音恐怖に影響すること

    吃音があっても、それほど悩んでいない人もいる一方、それほど強い吃音でなくても悩んでしまう人もいるものなのです。

    そして、この違いは、その人の性格にあると言って良いと思います。

    つまり、心配性や完全欲の強さなど、神経質性格の特徴を持っている人の場合に吃音恐怖に悩みやすいと考えて良いと思います。

    こういう意味で、元々持っている性格が影響することの1つに挙げられると思います。

    そして、もう1つは、これは森田療法において外的要因と言われているものですが、何らかのショックな出来事があると、これをキッカケにして吃音恐怖に悩むようになることが多いものなのです。

    学校の授業で本を読む時に、どもってしまい、みんなから笑われたといった出来事があると、これがキッカケになり悩むようになることが多いということなのです。

    ですから、この2つが吃音恐怖に影響することだと考えて良いのではないかと思います。

  • 6.私の体験から吃音恐怖について言えること

    私の今までの経験から言えることは、本当は神経症に含まれる吃音恐怖の場合でも、一般的な吃音症だと考え、対応している人が多いということです。

    これは、他の神経症の場合にも言えることですが、今は病院などへ行くと「とらわれ」が原因になっている悩みでも脳や神経の異常が原因であると判断されてしまうことが多いように思います。

    そして、このために、薬を飲んだり、誤った方向の訓練をすることで、ますます、悩みを強くしている人が増えているのではないかと感じます。

    つまり、吃音恐怖の場合も本来、森田療法の学習をしていく中で、どもることに対する「とらわれ」が薄れてくれば、これで充分、克服することが出来るのですが、今は、この方向の対応が、ほとんどされていないように感じ、残念に思っています。

  • 7.原因

    さきほども書かせて頂きましたが、吃音恐怖が起こるのは、もともと持っている神経質性格という内的な原因と、ショックな出来事という外的な原因が重なることだと言って良いと思います。

    つまり、この2つの原因が重なることで「とらわれ」が出来、吃音恐怖という形になって表れてくるということなのです。

  • 8.原因が吃音恐怖ではない場合の対応

    これは純粋な吃音症の場合ということになりますが、この場合は遺伝や脳機能障害が原因になりますので、言語訓練や薬物による治療が必要になってくると思います。

  • 9.吃音恐怖が原因の場合の克服方法

    吃音恐怖に悩んでいる時は、どもって当然の時でも、これを異常なこととか、恥ずかしいことと考え、排除しようとしていることが多いものです。

    そして、このために、逆にますます、どもりやすくなってしまうという「悪循環」に陥っているものなのです。

    ですから、まず、時には、どもることもあって当然なんだと受け止めるようにしていくのが第一歩になると思います。

    そして、この上で目的本位や「あるがまま」など森田療法の考えに従って行動するようにしていくと、どもることに対する「とらわれ」が薄れ、この結果として吃音症の症状が改善して来るものなのです。

  • 10.まとめ

    今まで色々書かせて頂きましたが、思い当たるところはあったでしょうか。

    もし、少しでも思い当たるところがあった方は、こちらのページから、今のあなたの悩みのことなどを書いて送って頂ければと思っています。

    送って頂いた内容を拝見し、あなたの悩みがMTカウンセリングを通して森田療法の学習をすることで克服できるかどうかを無料で判断させて頂きます。