(劣等感の原因と克服方法の解説)

  • 1.はじめに

    中には自分に対して自信を持って生きている人もいると思いますが、ほとんどの人は何らかの劣等感を抱いているのではないかと思います。

    そして、この劣等感をバネにして努力をし社会の中で成功している人も多いと思います。

    しかし、中には劣等感に押しつぶされ、辛く苦しい人生を送っている人もいると思います。

    そして、この中には神経質性格を持ってる人も多いのではないかと思います。

    こう書いている私自身も、昔は自分の内気さや無口さに対する劣等感で苦しい日々を送っていました。

    今は何とか、この劣等感を乗り越えることが出来ましたが、かつての私と同じように毎日の生活の中で人間関係などで辛く苦しい毎日を送っている人も多いのではないかと思います。

    このページでは、こういう人の参考にして頂ければと思い、私自身の経験も踏まえて劣等感について解説させて頂きます。

  • 2.劣等感とは

    劣等感は自分が人よりも劣っているように感じることを言い、優越感の反対の意味で用いられることが多いですが、神経症に悩んでいる時に共通して見られる特徴の1つだと言って良いと思います。

    今ではコンプレックスと言われることも多いと思います。

    そして、元々は向上発展欲の元になる、むしろプラスの意味で使われていたようです。

    しかし、今はアドラー心理学で言っている「劣等コンプレックス」のことを劣等感やコンプレックスという言葉で表現していると思います。

    人前で顔が赤くなってしまうことや汗を異常にかいてしまうことで悩んでいる時は、口下手であるとか人見知りであるとか、内気であるといった自分の性格に対する劣等感が強い状態になっていることが多いと思います。

    かつて私自身も人前で顔が赤くなってしまうことや緊張してしまうことで悩んでいた時は「劣等感の塊」のような状態になっていたことを思い出します。

    学歴や職場での地位、仕事、容姿、顔、身長といったことに対して劣等感の強い人は一般的にもいると思いますが、神経症に悩んでいる時は、これが必要以上に強くなっているものなのです。

    このために自分に自信が持てず、人が自分の悩みに気付いて嫌な思いをしているとか、変に思っているに違いないと感じてしまうことも多いものなのです。

    そして、このために出口のない苦しみに陥り、仕事とか恋愛がうまくいかないという状態になっている人も多いと思います。

    また、普通神経症に悩んでいる時は容姿や顔、身長といった自分の体に対する劣等感を強く感じていることが多いものなのです。

    このため、デートなどの時に彼氏や彼女と一緒に歩くのを躊躇してしまうことも多いと思います。

    また、男性の場合であれば自分の顔の色が白いことを気にし頬紅を付けるとか、女性の場合であれば毛深いことが気になり脱毛エステをするなどといった行動を取っていることも多いものです。

    また、若はげが劣等感になっていたり、自分の性器が小さいのではないかとか色が変ではないかと悩んでいる人も多いものです。

    そして、劣等感を強くしている時は、ちょうど濃い色のサングラスをかけている状態と同じだと言っても良いと思います。

    「黄色のサングラス」をかけている時は白い物も黄色に見えてしまうものですが、劣等感を強くしている時は人が自分の悩みや弱点に気付き、嫌な思いをしているとか、変な顔をしているように見えてしまうものなのです。

    そして、こういう状態ですと、ますます他人との間に大きな壁を作ってしまうことになるのです。

  • 3.劣等感かどうかのチェック

    下に箇条書きで色々なパターンを書かせて頂きました。

    もし、これらの項目の中に当てはまるものがあれば、あなたの今の悩みは神経症に含まれる劣等感の可能性が高くなると思います。

    1)内気な自分が嫌でたまらない。
    2)無口なために人から嫌われたり変に思われていると感じる。
    3)人見知りしてしまうことに対して不甲斐なさを感じている。
    4)雑談が出来ないことで自分をダメ人間のように思っている。
    5)おとなしい人間はダメだという思いにとらわれてる。
    6)リーダーになれない自分は社会の中で生きていけないと考えている。
    7)挨拶がきちんと出来ない自分は人間として失格だと感じている。
    8)目が死んでいると言われたことが心から離れない。
    9)男なのに肌が白いので恥ずかしく、黒くなるように工夫している。

  • 4.劣等感を抱いている時に同時に起こりやすい悩み

    神経質性格の特徴を持っている人の場合、性格的なものであれ身体的なものであれ劣等感を抱いている時は下記のようなことで悩んでいることも多いように思います。

    1)赤面症
    これは人前で顔が赤くなってしまうことで悩むものですが、内気さや口下手さなどに劣等感を抱いている時に起こりやすいものだと思います。
    私も中学生の頃に顔が赤くなることで悩みましたが、この当時はおとなしい自分のことを自分自身で認めることが出来なかったように思います。

    2)多汗症
    これは人前で緊張し汗が異常に出てしまうという悩みになります。
    私自身は、このことで悩んだことはありませんが、男性女性に限らず汗のことで悩んでいる人は多いものです。
    そして、この汗のことで悩んでいる時は自分の体臭や容姿に対する劣等感を強くしていることが多いように思います。

    3)雑談恐怖
    これは3人以上になると思うように話せなくなってしまうという悩みになります。
    これは私自身も一番長い期間、悩んだ経験があります。
    一対一の時には何とか話すことが出来るけれど、3人以上になると、とたんに言葉が出てこなくなるというのは口下手である自分自身に対する劣等感から来ているのではないかと思います。
    つまり、自分は話がうまいという思いがあれば、むしろ、3人以上になった時の方が言葉も多く出てくるのではないかと思います。

  • 5.劣等感に影響すること

    神経症に含まれる極端な劣等感に悩むようになる背景には神経質性格が影響していると思います。

    中には神経質性格ではなく勝ち気で負けず嫌いない人もいると思います。

    そして、こういう人は劣等感を踏み台にして、人一倍の努力をすることで事業を成功させることも多いと思います。

    創業社長の大部分は、こういう人ではないかと思います。

    そして、こういう人たちの場合は、むしろ劣等感がプラスに作用して努力や奮発心の元になっていると言って良いのではないかと思います。

    これに対して劣等感がマイナスに影響してしまう場合も多いものなのです。

    これが神経症に悩んでいる時だと言って良いのではないかと思います。

    つまり、こういう劣等感がマイナスに影響してしまう場合は性格的な問題と共に、その人の受けてきた教育とか躾といったことも影響してくると思います。

    学校の先生から言われた言葉が心の傷になり、これが劣等感を引き起こすことも多いと思います。

    また、子供の頃に親や親戚から言われた言葉が心に突き刺さり、これが一生、尾を引くということもあると思います。

  • 6.私の体験から劣等感について言えること

    私自身、長い間、劣等感の塊のような時期を過ごしていました。

    私の場合は自分の性格的な面で劣等感を感じることが多かったですが、この中で感じたことは劣等感を抱いている時は物事の正しい姿が見えなくなっているということです。

    森田では「劣等感の色眼鏡」という言葉を使うことが多いですが、劣等感を強くしている時はちょうど「黄色の色眼鏡」をかけている時に白い物も黄色に見えてしまうのと同じように、他人が冷たくよそよそしく見えてしまうことが多いものなのです。

    私の場合は雑談が苦手で、これに対しても劣等感を持っていましたが、このために人と素直な気持ちで話をすることが出来なくなっていました。

    つまり、常に相手から自分が口下手で変に思われているのではないかと「劣等感の色眼鏡」を通して見ていたために会話に夢中になるということが出来なかったように思います。

    このように劣等感を強くしている時は人との人間関係に支障が出てくることも多いように感じます。

  • 7.原因

    今、上にも述べさせて頂いたように神経症に悩んでいる時は劣等感を強くしているものなのですが、これは神経質性格の人間に共通する特徴の一つである「生の欲望」の強さが原因になっているのだと思います。

    つまり、人一倍、「生の欲望」の強い神経質性格の人間は100%完全を求めやすいものなのです。

    そして、このために、自分の欠けているところや出来ないことに目が向きやすいものなのです。

    そして、この結果、劣等感を抱きやすくなるのだと思います。

    また、神経症に悩み自分のことで精一杯になっている時は他人のことまで気が回らないために自己中心的傾向を強くしているものなのです。

    そして、このために他人に共感することが出来にくくなっており、これが原因で劣等感や、この裏返しである優越感を感じやすくなるのだと思います。

    ですから、神経質性格の「生の欲望」の強さと神経症に悩むことに伴う自己中心的傾向の強さが劣等感を引き起こす原因だと言って良いのではないかと思います。

  • 8.「とらわれ」が原因ではない場合の対応

    生まれつき体が不自由な場合などは「とらわれ」とは別の形で劣等感を感じやすいと思います。

    そして、こういう人の場合は体の不自由さとは別の面で優越感を満たすようなものが得られれば劣等感を克服することが出来るのではないかと思います。

    今はパラリンピックといったこともニュースで取り上げられることが多くなりましたが、スポーツの面で良い記録を出すとか、文学や芸術の面で良い作品を作るといったことで劣等感に対応していくことが出来るのではないかと思います。

  • 9.「とらわれ」が原因の場合の克服方法

    さきほど原因のところでも述べさせて頂きましたが「とらわれ」が原因となる劣等感は他人に対して共感することが出来なくなっているために起こってくるものだと言って良いのではないかと思います。

    この傾向は特に対人恐怖症に悩んでいる時に強く見られるものだと思います。

    つまり、人前で顔が赤くなってしまうとか、汗を異常にかいてしまう、手が震えてしまうといった悩みのために人から変に思われると感じている時は、どうしても自分のことだけで精一杯になり他人の気持ちを考える余裕がなくなってしまうものなのです。

    そして、これが自己中心的傾向を強くし他人に対して共感することが出来なくなっている時の状態だと言えるのです。

    しかし、森田の学習をしていく中で悩みが改善し自己中心の殻が打ち破られてくれば、これに比例して劣等感を感じることが少なくなってくるものなのです。

    ただ、このためには目的本位など森田の考え方に沿って行動の仕方を変えるようにしていくことが必要になるのです。

    ですから、これが「とらわれ」から来る劣等感を克服していく上で一番良い方法になるのだと思います。

  • 10.まとめ

    劣等感について色々書かせて頂きましたが、心に残るところはあったでしょうか。

    もし、少しでも心に残るものがあった方は、このサイト内の無料診断のページから、今のあなたの悩みのことなどを書いて送って下さい。

    こうして頂ければ、送って頂いた内容を拝見し、あなたの今の悩みが森田療法の学習により克服できるかどうかを判断させて頂きます。

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