(原因と改善のための対策)

  • 更新日 2020.03.08
  • 1.あがり症とは

    あがり症は人前で緊張し思うように話せなくなるとか、顔が赤くなってしまう、人の視線が気になってしまう、足が震えるといった形で現れてくる悩みです。[1]

    そして、あがり症も人から変に思われたらどうしようという不安が根底にあると言って良いと思います。

    人見知りをするとか、人に気を使うということは誰にでも多かれ少なかれあるものですが、これが過度に強くなり「とらわれ」が出来、震えや赤面などが慢性的に起こるようになったのが、あがり症の状態だと言って良いのではないかと思います。

    また、あがり症で悩んでいる人は、かつての私もそうでしたが、何とか悩みを改善しようと考え本を読んだりするものです。

    また、あがりやすい性格を変えようとしてに宗教に救いを求めたりすることも多いように思います。

    しかし、これらの行動は気分本位のはからいの行動になってしまいますので一時的には改善したように感じても長い目で見ると精神交互作用により、あがり症の悩みは改善するどころか、逆にかえって強くなってしまうものなのです。[2]

    なお、下記の具体例が、あがり症に含まれるものです。

    1.内気な性格に引け目を感じる
    2.人前で顔が赤くなる
    3.周りに人がいると電話できない
    4.相手から変に思われているように感じる
    5.人前で堅くなってしまう
    6.字を書く時に手が震える
    7.上がってしまい足が震える
    8.笑う時に顔が引きつる
    9.眉間の皺が気になる
    10.人前で異常に汗をかく
    11.相手の目を見られない
    12.周り人から見られているように感じる
    13.言葉が詰まりやすい
    14.仕事以外の話が出来ない
    15.おならのため嫌がられる
    16.唾を飲み込む音で変に見られる

  • 2.原因

    あがり症の場合も神経質性格の特徴を持った人が人前で発表した時に顔が赤くなってしまったというような何らかの恥ずかしい経験をすることがキッカケになって起こることが多いものです。

    そして、人前であがることや顔が赤くなることを人から変に思われる異常なことだと考え、これだけに目を向け人を避けたりする行動を取ることで「とらわれ」が出来、あがり症の症状が慢性化してしまうものなのです。

    ですから、この2つが、あがり症の原因ということになります。[3]

  • 3.改善のための対策

    あがり症に悩んでいる時は緊張や不安を感じて当然の時でも、これを異常なものとか恥ずかしいことと考え排除しようとしていることが多いものです。

    そして、このために、ますます人前での緊張や不安を強くしてしまうという「悪循環」に陥っているものなのです。

    ですから、まず、今は、あがり症に悩んでいる最中だから緊張や不安を感じて当然なんだと受け止めるのが改善のための第一歩になると思います。

    そして、この上で、目的本位[4]など、森田の考えに従って行動するようにしていくと、少しずつ、あがり症の悩みが改善してくるものなのです。

    ですから、これが、あがり症改善のための対策になると言って良いと思います。

  • 脚注
    [1]心療内科・精神科の医療法人和楽会、あがり症の特徴とメカニズム 2020年03月08日閲覧。
    [2]公益財団法人メンタルヘルス岡本記念財団、森田療法を理解するためのキーワード 2020年03月08日閲覧。
    [3]「心の再発見」(長谷川洋三,白揚社,1978/2000)P.104-118
    [4]自律神経失調症の正体となおし方(真保弘,白揚社,1980)P.173-174

    参考文献
    ・「神経質の本態と療法」(森田正馬,白揚社,1960/1979)
    ・「赤面恐怖の治し方」(森田正馬,高良武久,白揚社,1953/1981)
    ・「森田療法」(岩井寛,講談社現代新書,1986)