(地震恐怖の原因と克服方法の解説)

  • 1.はじめに

    このページでは地震に対して異常に恐怖心や不安を感じる地震恐怖と言われている悩みについて解説させて頂きます。

    日本は地震大国と言われる通り、ここ数十年の間にも大きな被害が何度か起こっています。

    このため、他の国の人たちよりも地震に対する不安で悩んでいる人が多いのではないかと思います。

    特に大きな地震を実際に経験したりすると、また、同じような災害に襲われたらどうしようと不安を感じやすくなるのだと思います。

    特に人一倍、心配性で完全欲の強い神経質性格を持っている人の場合には、この傾向が強くなると思います。

    このページでは今実際に地震恐怖に悩んでいる人の参考にしてもらえればと思い私自身の経験も踏まえて書かせて頂きました。

    ですから、今、地震のことで落ち着いて生活をすることが出来ず悩んでいる人に読んで頂ければと思っております。

  • 2.地震恐怖とは

    これは地震恐怖症とも呼ばれますが、名前の通り、また地震が起こるのではないかと恐怖や不安を感じてしまう悩みになります。

    そして、このために思うように外出できなかったり、常に地震のことが頭から離れず仕事や勉強、家事などに支障が出てしまうようになったりします。

    また、テレビで地震のニュースなどを見たり聞いたりすると、これが「きっかけ」になり恐怖感や不安感を強く感じることも多いように思います。

    森田療法では、どうなるか分からない先のことに対して心配や恐怖を感じてしまうことを予期不安と言っています。

    こういう意味で地震恐怖は予期不安から来る悩みだと言って良いと思います。

    なお、予期不安は地震に限らず、これから先のことに対して不安を感じてしまうということになります。

    ですから、これからの生活がどうなるのだろうかとか、戦争が起こったらどうしようとか、リストラで首にされたらとか、会社が倒産したらとか、将来の色々なことが対象になります。

    そして、このようなことで悩んでいる人が、現代は、むしろ増えているのではないかと思います。

    ただ、地震恐怖の場合は、直接的な死の恐怖から起こるというよりも地震に対する強迫的な「とらわれ」から来るものだと言えますので強迫神経症に入るものだと言って良いと思います。

  • 3.地震恐怖かどうかのチェック

    具体的にどういう形で現れるかということを重複している部分もあると思いますが、箇条書きにして下にまとめてみました。

    これらの中に、もし心当たりのあるものがあれば、あなたの悩みは地震恐怖の可能性が高くなると言って良いと思います。

    1)地震が異常に怖い。
    2)防災用品を異常に買い込んでしまう。
    3)地震が不安で仕事や勉強に集中できない。
    4)津波が来たらどうしようと不安で海の側に行けない。
    5)また地震の被害にあったらどうしようと不安で眠れない時がある。
    6)本棚や家具などに必要以上の転倒防止具を取り付けている。
    7)地震で家が潰れたらどうしようと怖く辛い。
    8)立ち上がった時などに揺れているような感じがして落ち着かない。
    9)ちょっとした揺れでも地震ではないかと感じパニックになる。
    10)地震のことを考えると動悸や息苦しさが起こる。
    11)地震や津波のことが頭から離れず毎日落ち着かない。
    12)トラックによる揺れでも不安になり目が覚めることが多い。
    13)テレビで地震に関するニュースを見ると眠れなくなることがある。
    14)ビルの中にいても地震で潰れるのではないかと心配になる。
    15)家に一人でいるのが不安。
    16)地震が怖くて外出できない。
    17)地震の不安のために会社に行けない。

  • 4.地震恐怖の時に同時に起こりやすい悩み

    地震が来て家が潰れたらどうしようといったことで悩んでいる時は下記のような症状を感じていることも多いと思いますので紹介させて頂きます。

    1)外出恐怖
    地震や津波のために災害にあったらどうしようという不安にとらわれている時は家から外に出かけることに躊躇してしまうことも多いと思います。
    このような外出恐怖の悩みは元々は不安神経症の場合に見られる症状ですが、この場合は出かけている時に突然の動悸や息苦しさのために命に関わるようなことになったらどうしようと直接的な死の恐怖を感じてしまうことが多いものなのです。
    しかし、地震恐怖に悩んでいる時は地震や津波のために命に関わるようなことになったらどうしようと間接的な死の恐怖を感じるということになっているのだと思います。
    中には出かけるよりも一人で家にいる時の方が地震の不安を感じやすいという人もいますが、比率的には出かけている時に不安を感じる人の方が多いのではないかと思います。

    2)心臓神経症
    これはドキドキやバクバクといった動悸や胸の痛み、違和感といった症状が現れる悩みになります。
    そして、このまま心臓が止まって死んだらどうしようと直接的な死の恐怖を感じるところに特徴があります。
    しかし、地震の不安から動悸が起こるということが何度も繰り返される結果、今度は注意の方向が地震から心臓の方に向いてしまい「とらわれ」が出来るということも中にはあるように思います。

    3)過呼吸症候群
    これは突然の息苦しさのために、このまま死んでしまうのではないかとパニックになってしまう症状です。
    テレビで見ることの多いAKB48のメンバーが過呼吸で倒れたといった話もニュースになりましたが、若い女性に多く見られる症状だと言われています。
    そして、地震恐怖の場合も動悸と共に息苦しさを感じることが多いために、この繰り返しの中で本当の過呼吸症候群になることもあると思います。
    ただ、これも神経症に含まれる症状ですから森田療法の学習で対応できるものなのです。
    しかし過呼吸の場合は残念なことに今でも紙袋で自分の息を吸ったり、抗不安薬を飲んだりと誤った対応をしている人が多いように思います。 

  • 5.地震恐怖に影響すること

    地震に対する恐怖や不安にとらわれてしまうのは、初めにも書きましたが、神経質性格の特徴を持っているかどうかが大きく影響すると思います。

    大きな地震を経験したりすると、これが心の傷になり、後々まで尾を引いてしまうこともありますが、神経質性格を持っていない人の場合は「とらわれ」が出来ることは少ないのだと思います。

    つまり、地震に対する「とらわれ」が出来るかどうかは神経質性格を持ってるかどうかで決まってくることなのだと思います。

    ですから、これが一番、地震恐怖に陥るかどうかに影響することだと言って良いと思います。

  • 6.私の体験から地震恐怖について言えること

    私自身も神経質性格の持ち主の一人ですが、幸いと言って良いかどうか分かりませんが、地震恐怖にはならずに済んできました。

    9.11の地震の時には私の住んでいる地域でも震度5弱という強い揺れを感じましたが、これによって地震に対する「とらわれ」が出来ることはありませんでした。

    これは何故かと自分自身で考えてみると、地震で家が倒れたり潰れたりすることに対して、それほど深刻にならなかったためではないかと思います。

    むしろ、対人恐怖に悩んでいた頃は、地震こことよりも人から変に思われたり低く見られることに対して深刻になってしまう傾向があったと思います。

    つまり、地震に対して深刻になるかどうかが地震恐怖に悩むようになるかどうかのポイントになるのではないかと思います。

    人前で顔が赤くなることで悩む赤面症の人は、人前で顔が赤くなることで人から変に思われると感じ、顔が赤くなるかどうかが一番、深刻なことになっているものなのです。

    ですから、その人の価値観というか、何に対して深刻になるかで症状の起こり方が変わってくるのだと思います。

  • 7.原因

    今、上にも書きましたが、地震恐怖に悩むようになるかどうかは、その人の持っている性格が大きく影響すると思います。

    つまり、心配性や完全欲の強さなど特徴を持つ神経質性格を持っているかどうかが大きな原因の1つになると思います。

    そして、これと共に、その人の持っている価値観も影響するのだと思います。

    同じ地震に遭っても、これによって家が倒れたり潰れることに対して深刻になるかどうかで地震に対する「とらわれ」が出来るかどうかが決まってくるのだと思います。

    ですから、神経質性格を持っていることと、その人の価値観、これにプラスして実際に地震にあった経験があるかどうかの3つが原因になるのではないかと思います。

  • 8.「とらわれ」が原因ではない場合の対応

    先ほども少し書きましたが、大きな地震に遭遇したりすると、これによって心の傷が出来、後々まで尾を引いてしまうということもあります。

    これがいわゆるPTSDと言われているものですが、この場合は「とらわれ」が原因ではありませんから一般的なカウンセリングや抗不安薬の服用などで対応していくことが大切になると思います。

  • 9.「とらわれ」が原因の場合の克服方法

    この場合は神経症の状態ということになりますので森田療法の学習をしていく中で自覚が深まり「目的本位のクセ」が身に付いてくれば、これに比例して「とらわれ」が薄れ、症状を克服することが出来るものなのです。

    なお、地震恐怖の場合は滅多に起きない地震が恐怖や不安の対象になりますので恐怖突入の実践は行いにくい面があります。

    しかし、毎日の生活の中で出来る目的本位の行動を積み重ねていけば、これで充分「目的本位のクセ」は身についてくるものなのです。

    そして「目的本位のクセ」が身に付いてくれば、地震に対する不安や恐怖を「あるがまま」に受け入れやすくなるものなのです。

    そして、この結果、地震恐怖を克服することが出来るものなのです。

  • 10.まとめ

    地震恐怖について私自身の経験も踏まえて解説させて頂きましたが、ピンと来るところはあったでしょうか。

    もし、少しでもピンと来るところがあった方は、こちらのページから今のあなたの悩みのことなどを書いて送って下さい。

    こうして頂ければ、送って頂いた内容を拝見し、あなたの今の悩みが森田療法の学習により克服できるかどうかを判断させて頂きます。