(苦しみの内容と解決方法の説明)

  • 1.はじめに

    社会不安障害になっている人は緊張して人と思うように話せない、何人かで話している時に話の輪に入れない、大勢の人前で話すような時に声が震えてしまう、会社などで周りに人がいると電話に出たりするのをためらってしまう、人前で字を書く時に手が震えてしまう、人前で汗が異常に出てしまう、といったことで悩み苦しんでいることが多いものです。

    以前は、こういう苦しみのことを、あがり症とか対人恐怖症と言っていましたが、今は社会不安障害と呼ぶことが多くなりました。

    そして、医学や科学技術が進歩した現在でも苦しんでいる人が多いように思います。

    そして、病院で社会不安障害と言われると自分が心の病気になってしまったのではないかと勘違いし落ち込んでしまうことが多いのではないかと思います。

    しかし、社会不安障害は元々神経症の一種であり薬を飲まなくても森田療法の学習により充分、解決していけるものなのです。

    森田療法は学習的な側面の強い精神療法であるため、今では苦しみ辛い思いをしながらも何とか日常生活を送ることの出来ている人であれば、(NPO 法人)生活の発見会などの学習団体やMTカウンセリングを通して、その考え方を身に付けることで苦しみを解決することが出来ると言われてます。

    このページは今現在、会社や学校、近所付き合いにおける人間関係で悩んでいる人たちに読んで頂ければと思い作成いたしました。

    ですから、このページの内容を参考にして、これからの対応を検討してみて頂ければと思っております。

  • 2.社会不安障害とは

    これは社交上の人間関係に伴う苦しみなど、対人的な不安を強く感じる悩みだと言って良いと思います。

    つまり、人から変に思われたらどうしようとか、人から嫌われたらどうしようといった、人間関係に伴う社会的な不安が根底にあると言って良いと思います。

    人見知りをするとか、人に気を使ってしまう、人前で緊張するといったことは、誰にでも、その時の状況によっては、多かれ少なかれあるものです。
    しかし、社会不安障害に陥っている時は、これらが過度に強くなり、赤面や震えといったことが起こり、これにとらわれている状態だと言って良いのではないかと思います。

    最近はいくらか変わってきているかもしれませんが、日本はアメリカなどの個人主義の国に比べ、集団行動や社交的な付き合いを重視する村型社会から成り立っている国だと言って良いのではないかと思います。
    そして、このために日本においては職場や隣近所の人との人間関係が崩れることは社会生活を送っていく上で大きなダメージになると考えている人が多いのだと思います。
    そして、この社会的なダメージに対する恐怖心が強いために社会不安障害が起こりやすいのではないかと思います。

    また、社会不安障害に悩んでいる時は昔の私もそうでしたが何とかして苦しみを解決しようと考え、内気な性格の治し方やスピーチ技術に関する本などを読んだりすることが多いと思います。

    また中には、瞑想や催眠、呼吸法、ヒーリング、指圧などを試みたり、新興宗教にすがってしまう人も多いように思います。

    しかし、このような苦しみだけに目を向け、これを治そうとする行動を取ってしまうと、これは森田療法で言っている気分本位の「はからい」の行動になってしまいますから、その時は良くなったように感じても長期的に見ると逆に苦しみはますます強くなってしまうものなのです。

    これは社会不安障害が注意の集中と密接に関係しているからなのです。

    森田療法では、これを「とらわれ」と言っていますが、人前での緊張や人の思惑が気になることや、赤面、手の震え、汗などに常に注意が向き、とらわれている状態が社会不安障害に苦しんでいる時の特徴だと言って良いと思います。

  • 3.社会不安障害かどうかのチェック

    下記のようなチェック項目をまとめてみました。

    手前味噌になりますが、これで社会不安障害かどうかのチェックが出来るのではないかと思います。

    1)自分の内気な性格に劣等感を持ってしまう
    2)苦手な人の前で顔が赤くなる
    3)人前でありのままの自分が出せない
    4)社交上の付き合いで人と会うのが辛い
    5)人前で緊張し自分を出せない
    6)人といると気疲れしてしまう
    7)人と会った後、自分の言動を後悔し落ち込んでしまう
    8)人のうわさや思惑が気になる
    9)サインなど人前で字を書く手が震えてしまう
    10)宴会などでコップを持つ手が震える
    11)偉い人や異性などの前で動悸がする
    12)人に頼ってしまう(依存的傾向が強い)
    13)社交的でなく自分に自信が持てない
    14)職場や学校で人の輪に入れない
    15)笑う時に顔が引きつり自然に笑えない
    16)自分の顔の表情に自信が持てない
    17)人前で汗が異常に出てしまう
    18)会話の時に相手の目を見て話せない
    19)人の視線が気になり、ぎこちなくなる
    20)人間不信があり、人が信じられない
    21)会話の途中で言葉が詰まってしまう
    22)休憩時間などに会話の輪に入れない
    23)おならのため人から嫌がられている
    24)唾の音のため嫌がられていると感じる
    25)朝礼や会議など大勢の人前で話す時、緊張してしまう
    26)周りの人が気になり電話できない
    27)男性が苦手で緊張してしまう
    28)女性が苦手で思うように付き合えない


    上記のチェック項目に2つ以上、思い当たるところがあれば、社会不安障害の可能性が高いと言って良いと思います。

  • 4.社会不安障害と同時に起こりやすい苦しみ

    下記の苦しみは社会不安障害の時に同時に起こることが多いように思います。

    4-1)加害恐怖
    車を運転している時に自分では気づかないうちに人を跳ねてしまったのではないかと不安になり確認しに行ったりするのが、この苦しみになります。
    つまり、人に危害を与えてしまったのではないかということに、とらわれてしまう状態だと言って良いと思います。

    4-2)雑念恐怖症
    勉強とか仕事をしている時に全く関係のないことが頭に浮んでしまい勉強や仕事に集中できなくなってしまうと悩み苦しむのが特徴になります。
    また、電車や隣の家の音が気になり勉強や仕事に集中できないという形で現れてくることも多いものです。

    4-3)嫌疑恐怖
    これは職場で物がなくなったような時に自分が盗んだと疑われるのではないかと不安になってしまう苦しみです。
    この場合も人目が気になったり人の思惑が気になるという社会不安障害と共通する状態が起こることが多いと思います。

    4-4)地震恐怖
    これは大きな地震が来て家が潰れたりしたらどうしようと常に地震のことが不安になってしまうものです。
    雷とか台風といった自然現象全般に対して起こる可能性がありますが特に地震に対して不安になる苦しみになります。

    4-5)潔癖症
    これは何度手を洗っても、まだ汚れが取れないように感じ苦しくなるものです。
    このため何時間も手を洗ったり何度もお風呂に入ってしまうこともあります。

    4-6)先端恐怖症
    これは鉛筆の先とか針の先など尖った物を見ると恐怖や不安を感じてしまうという苦しみです。
    自分で自分の目を突き刺してしまうのではないかとか他人を刺してしまうのではないかと不安になる人も多いようです。

    4-7)不完全恐怖
    出かける時に鍵を閉め忘れたのではないかと心配になり何度も家に確かめに戻ってしまうという形で起こるのが、この苦しみになります。
    また仕事をしていて何度見直してみても、まだ抜けがあるように感じてしまい、年中残業しているような人もいます。
    つまり100%完全ではないと気が済まないというのが、これに悩んでいる時の特徴だと言って良いと思います。

    4-8)精神病恐怖
    これは自分が心の病気になってしまうのではないかと心配になり苦しむものです。

    4-9)疾病恐怖症
    心の病気になるのではないかと心配になるのと同様に体の病気になるのではないかと心配になるのが、この苦しみになります。
    中でも特に命に関わるような重大な病気であるガンとかエイズといったものが対象になることが多いものです。

    4-10)不眠症
    夜、なかなか眠れないと悩む人は多いものですが、これが慢性的になり今夜もまた眠れなかったらどうしようと予期不安を感じるようになっている状態になります。

    4-11)抑うつ神経症
    これは落ち込みや、やる気のなさといったことに悩むものです。
    しかし、うつ病とは全く異なるものなのです。
    神経質性格の特徴を持ち自己中心的傾向が強い場合に起こるものだと言って良いと思います。

  • 5.原因

    森田療法では社会不安障害の原因は人前で緊張したり、言葉が詰まったり、顔が赤くなったりといった状態を人から変に思われる異常なこととか、恥ずかしいことだと考える「誤った認識」にあると考えています。

    つまり、神経質性格の人が、こういう「誤った認識」を持っている時に人前で話をしていて何かの「キッカケ」で笑われたりするとショックを感じ、この出来事が「外的要因」となり悩み苦しむようになるものなのです。

    つまり、また人前で恥ずかしい思いをしたらどうしようと不安を感じ人前に出ることを避けてしまうことを繰り返すことで「とらわれ」が出来てしまうものなのです。

    そして、この結果、ますます緊張したり顔が赤くなったりしてしまうということなのです。

    ですから、不安や緊張、赤面といったものに対する「とらわれ」が原因であるということになります。

  • 6.解決方法

    今上でも書きましたが、社会不安障害は人から変に思われたらどうしようという不安に対する「とらわれ」、つまり心の置き所が原因ということになります。

    ですから、森田療法の学習をしていく中で目的本位の行動を積み重ね、人から変に思われたらどうしようという不安に対する「とらわれ」が薄れてくればくれば、これに比例して苦しみは改善してくるものなのです。

    つまり、顔が赤くなったり、言葉に詰まったり、手が震えたりすることで、人から変に思われたらどうしようとか、嫌われたらどうしようという不安はそのままに、必要があれば人と接していくのが目的本位の行動ということになります。

    そして、この方向で行動していくと少しずつ「とらわれ」が薄れ、この結果として社会不安障害を解決出来るものなのです。

  • 7.まとめ

    以上で社会不安障害についての解説を終わらせていただきますが、もし、いくらかでも納得できる部分があれば、このサイトの無料診断のページから、あなたの今の悩みや苦しみのことなどを書いて送って下さい。

    送って頂いた内容を拝見し、あなたの今の悩みや苦しみがMTカウンセリングに適用できるかどうかを判断させて頂きます。